~共に歩み、共に挑む、すべては未来のために~

公益社団法人富士五湖青年会議所

第59代 理事長 赤池 優樹

~はじめに~

貴方は自分が生まれ育った国、日本に誇りを持っていますか。かつて日本にも、祖国の未来を信じ、一命を投げ打って戦った若者達がいました。多くの若者達は愛する人を想い、護るために戦い、そして傷つき命を落としていきました。私たちが安心して暮らせる裏には日本を守ろうとした先人たちがあり、その上に今の生活があることを忘れてはなりません。

「当たり前」が溢れている今、満ち足りた時間を過ごせる場所があり、命の危険を感じることなく日々を過ごせることはとてもありがたいことなのです。戦争は私たちにとって過去の出来事ではありません。今も世界各地に存在し、また日本でも引き起こる確率のある脅威だと思います。世界の各地で戦闘行為が繰り広げられているなか、今この平和な日本に生かされている私たちは、全てに感謝し、我々が今の日本を、未来の日本を作り上げていることを自覚し、生かされている時間を無駄にすることなく、豊かな自然と、素晴らしい歴史と文化を継承している、誇れる富士五湖地域のために、歩み続けます。

 

1949年に、青年会議所は、戦争の傷跡がまちにも人々の心にも深く残る中、「新日本の再建は青年の仕事である」という志を同じにする青年によって築き上げられました。共に向上し合い、社会に貢献しようという理念のもとに各地域に青年会議所の灯がともりました。1951年には全国的運営の総合調整機関として日本青年会議所が設けられ、現在は日本全国に696の青年会議所が存在し、「奉仕」「修練」「友情」の三つの信条のもと、より良い社会づくりをめざし、地域に対して問題提起し社会的課題に果敢に行動しています。 さらには、国際青年会議所のメンバーとして各国の青年会議所と連携し、世界を舞台として、様々な運動を展開しています。

1960年6月に、先達が愛するこのまちの発展を願い、富士五湖地域は同じ経済基盤上に成り立っていると捉え、「富士五湖市」実現のため全国で初めて実在市名を持たない広域青年会議所として、この地域に青年会議所運動の灯りをともしてから59年が経過し、時代の移り変わりや社会環境の変化に応じ、運動展開をしてまいりました。

私たち富士五湖青年会議所の活動エリアである富士吉田市、富士河口湖町、西桂町、忍野村、山中湖村、鳴沢村、道志村、一市二町四ヶ村の現在をしっかりと受け止め、未来に向けた一歩を踏み出す必要があります。その中で、私たちが最も大切にしなければならない事は何か。『志』を引き継ぐことだと思います。創始の先達が「明るい豊かな社会の実現」を理念に掲げ、連綿と時代を築き上げる中に今日の組織があり、青年会議所運動が出来ることを感謝し、絶やすことなく、自らが価値の根源となり、未来のために、一人ひとりが積極的な行動を起こす必要があると考えます。個々の積極的な行動が同じ『志』を持った仲間たちと共に共鳴することで、青年会議所運動の根底を支える大きな原動力になると確信しております。創立から59年目を歩み始める今、明るい未来のために、恐れや不安に臆することなく私たち青年が歩みを進め、地域社会が抱える問題や課題に対して私たち青年が挑戦し続けることで、地域に向け積極的な運動を展開して参ります。

 

~共に挑む会員拡大~

会員拡大はなぜ必要なのでしょうか。青年会議所の存続のために会員拡大が必要なのでしょうか。それは違います。自分たちが住むまちや地域に関心を持ってもらい、地域のことやそこに住む未来ある子供たちのために行動してくれる仲間を一人でも多く増やしていくこと。これこそが青年会議所運動の根幹であると考えます。近年、青年会議所を取り巻く環境も時代とともに変化し、様々な諸団体が設立される時代となり、青年会議所しかなかった時代から、青年会議所もある時代と言われていますが、常に時代とともに地域の問題や課題に対して、積極的に行動を起こす団体は、今でも私たちが所属している青年会議所しかありません。また、あらゆる分野でそれぞれの役割を担っていくためには、自己成長は欠かせません。社業以外の分野での出会いや学びが、必ず自己成長の機会を与えてくれます。自らの成長が、地域と社業を発展させていくのです。青年会議所運動を通じ、地域に深く係わることで、自らの輝きを増し、会員一人ひとりが全力で青年会議所運動に打ち込む姿こそが会員拡大を成功に導き、その熱い思いを持った仲間が増えることにより、地域が変わり、そして富士五湖から山梨、山梨から日本を変えることが出来ます。

近年全国的に青年会議所会員が減少しています。会員減少には様々な問題や理由があるのかもしれませんが、私たち青年会議所会員が本気で会員拡大を行っていないことが全ての原因なのかもしれません。本年も引き続き会員拡大に注力をし、富士五湖地域と富士五湖青年会議所の更なる発展を目指し、会員拡大を邁進して参ります。

 

~未来へつながる青少年育成~

青少年期とは、好奇心にあふれ、希望に満ち、失敗や挫折を繰り返しつつもそれらに屈することなく前向きに挑戦し続け、そうした試行錯誤の中で意欲を持って自立した社会人の基礎を作る時期です。近年、技術の進化やネット環境などの普及により生活は非常に便利になり、何でもすぐに手に入る時代になりました。一方では、家庭の経済格差が子どもの体験格差を生み、社会性の乏しい子どもや自分に自信が持てない子どもを生み出している傾向があります。子どもを育てるというのは、親だけが担うものではありません。家庭で子どもを教育することは当然ですが、子どもは家庭の中だけで育つわけではなく、学校や地域の人たちと関わる中で成長していきます。子どもたちの未来が奪われないために、まずは私たち大人が子どもの抱える問題に直接向き合い夢や希望を持つことの大切さや心の豊かさを伝えることで子どもたちが夢を持ち続け、目の前の困難に対して前向きに挑戦することにより、今後のたくましい成長に繋がると考えます。そして、健全な青少年を育成することは私たち大人にとっても成長にも繋がり、未来へつながる青少年育成ができると確信します。

また、来年2019年は統一地方選挙の年であり、選挙権年齢が18歳以上となったことを受け、全国的に青少年に対する選挙教育が注目を集めています。この選挙権年齢の引き下げは1945年以来、実に70年ぶりの公職選挙法の改定となりました。その理由の一つにあげられる投票率の低下、どの地域においても問題視されています。本来、選挙や政治感に対する教育は家庭内で行われるものでした。しかし現在、家庭で政治に関する話題が行われることはなく、学校で教えられることもありません。なぜ投票に行く必要があるのか。投票はなぜ義務ではなく権利なのか。投票をする際に、何を基準に選ぶのか。投票によって何が変わるのかといったことを、全ての世代にしっかりと伝えなければなりません。

 

~共に歩むまちづくり~

安倍内閣が進める「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は2018年度から、5ヵ年計画の4年目に入ります。メディアでは「地方創生」と呼ばれる一連の政策によって、政府は、東京一極集中の是正を目指していますが、東京圏への人口流入はむしろ拡大しています。一方、独自の取り組みで移住者を増やしている地域もあります。地方創生は大きなテーマで、全体像に迫るのは難しいと思いますが、全体に通じる成功法を導き出そうとすること自体、間違っているのかもしれません。今そこにあるものを活用し、地域住民と共につくりあげた「地方創生の具体的な形」にこそ価値があると思います。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックは世界の注目が日本に集まり、世界の国々とスポーツ・文化・経済など様々な分野で交流できる絶好の機会です。富士五湖地域は富士吉田市、富士河口湖町、忍野村、山中湖村、鳴沢村がフランスのホストタウンに登録されています。私たちの住む富士五湖地域には、世界文化遺産の富士山をはじめ雄大な自然と、日本三奇祭に数えられる吉田の火祭りを代表に多くの歴史、文化を継承し、地方ならではのコミュニティーもあり、さらに青年会議所もあり、それらを活用した、日本を代表する魅力的な地域資源を有しています。富士五湖地域が有する多くの価値に気付き、地域全体がしっかりと認識し誇るべきです。私たちはJC宣言の中で「率先して行動することを宣言する」と宣言し綱領の中には「明るい豊かな社会を築き上げよう」と唱えています。この現代を生きる私たち自身がこの地域をより良い地域に変えていく責任があり、未来に託すためにも最良の地域を創造しなくてはなりません。富士五湖青年会議所は、自分たちのまちは自分たちで創るという想いのもと、手法は変えながらも継続してまちづくり事業を行ってきました。国や、地方自治体に任せるのではなく、我々が産官学民を巻き込み、多様な価値観を持っている方たちと協働でまちづくりを行うことで、よりよい地域づくりが実現できると考えます。

 

~未来を切り拓く人財育成~

経済成長・財政の健全化、少子高齢化、エネルギーの確保、地球温暖化・環境問題などの課題が山積しており、日本は、社会が抱える課題を克服する課題解決の創出国として自ら新たな成長分野を創り出し、挑戦することが求められています。その源は個人一人ひとりの力が担うところが大きく、未来に立ち向かい、自ら切り拓く高い志を持った青年の行動に委ねられています。企業や組織が新しい価値を作り続けるためには、これまで以上に独創性や、創造性を持った人財が求められます。また、過去の体験や慣習にとらわれることなく自らが問題提起をし、行動を起こす事も必要です。多くを経験することで人は学び、互いの想いを尊重しながら、大きく変動している現代社会を明るくするために、本質を見極め果敢に行動する力を持った富士五湖地域の人財を育成します。

 

~未来に向けた組織の活性化~

私たちは「明るい豊かな社会」の実現を理念に掲げ運動展開をしています。「明るい豊かな社会を実現」させる私たちは「明るい豊かな自分」になっているでしょうか。まずは自らが明るく豊かにならなければ私たちが掲げる理念は達成出来ません。青年会議所に入会した目的はなんでしょうか。その答えは、様々であり、考え方や意義は異なると思います。私は、先輩に誘われ、自分の成長のため入会しました。青年会議所運動を通じ、多くの仲間に出会い、学びや気づきの機会を得ることで、自己成長のために入会した目的がいつしか変わり、地域や関わる人たちの成長、幸せを望むようになりました。青年会議所は成功は約束されていませんが、成長は約束されています。人は人によって磨かれるのです。青年会議所は40歳で卒業という期限があります。私も例外ではありません。入会してから今までに多くの先輩諸兄や仲間達に多くの機会をいただきました。感謝しかありません。本年は会員と共にこれまでの青年会議所運動の軌跡と功績を振り返り、現役会員としてその想いを継承し、会員同士が今まで以上につながり、決して途切れることの無い力強い組織基盤を構築します。

 

~共に歩む地域連携と交流~

今日、地域を取り巻く環境や時代の変化に伴って、地域のあり方やその役割は大きな変化を遂げており、富士五湖地域も例外ではありません。その中で、富士五湖青年会議所が地域に必要とされる団体であり続けるために、常に成長し、時代と共にどう変化するべきなのか、そのあり方と真剣に向き合い、問題解決に取り組む姿勢が必要です。産官学民と共に、富士五湖青年会議所が地域と連携、交流することで、自己成長につなげ、つながりが溢れる機会を創出いたします。

 

~共につながる運動発信~

常に地域に求められる存在であるために、富士五湖青年会議所の発信する力をさらに高めていくことが必要です。富士五湖青年会議所をより多くの方々に知っていただくため、各種媒体、電子メディア等だけだはなく、信頼される組織となるべく、しっかりと足を使い、会員一人ひとりが運動発信しなければなりません。また、SNSを今まで以上に積極的に活用し、会員が一体感を持つためにもお互いが何を行っているのかの情報共有を行います。富士五湖青年会議所がこれまでに培ってきた地域に広がる人的ネットワークや、青年会議所がもつ組織的なつながりを活用し、地域間における広域的なつながりを創出することによって、青年会議所運動をより多くの方に認知していただきます。さらにこの地域で展開される様々な事業に対して関わりをもち、青年会議所運動を地域に広く発信します。

 

~むすびに~

青年会議所は自分自身を成長させることが出来る素晴らしい組織です。私自身も沢山の仲間との友情と熱い情熱を感じ、人生においてかけがえのないものを得る事が出来ました。40歳までという時間に限りのある活動だからこそ、決して諦めず、悔いのないように、我々自身がもっと青年らしく積極的に活動をして沢山の経験の中で学ぶべきなのです。仲間と共に諦めない心と熱い情熱を持って挑戦し、それを乗り越え、未来のために行動しよう。

 

私は、青年会議所の潜在能力を信じています。すべての会員の得られる機会を創出し、成長を加速させたい。本当に地域の幸せを願い、孤独と戦い、悩みながら、時には涙することもあるかもしれない。それでも仲間を信じ、支えられながら強い志をもって職務を全うする覚悟です。

 

本年度、59年目の歩みを進めるにあたり、過去から現在に至るまで富士五湖地域のため、富士五湖青年会議所のためにご尽力いただいた先輩諸兄、携わっていただいたすべての皆様に感謝の気持ちを常に持ち、志高く、仲間とともに、共に学び、共に成長し、富士五湖地域の明るい豊かな社会を実現いたします。